2023/06/05
みなさんこんにちは 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックです
1783年の今日、フランスのパリで熱気球の飛行実験が行われ、世界で初めて飛行に成功した日だそうです。当院で気球というと「レンズの中に見える気球を見る検査」に気球の絵が用いられています。この検査では皆さんの近視や乱視、遠視の状態をみているのです。よろしかったら豆知識として頭の片隅に入れておいてください☺
最近の眼科事情ですが、学校の健診シーズンということもあり視力低下にお悩みの親御さんが多くいらっしゃいます。当クリニックではお子さまへの視力回復トレーニングを行っておりますので、ほとんどのお子さまはトレーニングを実施し、視力低下の予防や回復を狙っています。
社会問題にもなっているお子さまの視力低下ですが、日ごろの生活以外にも遺伝が関係してくることもあるということはご存じでしょうか。
近視の進行には“遺伝的要因”と“環境要因”があります。ここでいう環境要因とは皆さんが想像されているスマホやタブレット、パソコンを長時間使用することによって目の筋肉が凝り固まり、ピントを調節する機能が低下してしまうというものです。
このような環境的要因に関しましては、日ごろの生活習慣の見直しや視力回復の治療を受けることにより、近視の進行を遅らせたり回復を目指したりすることができます。今回は“遺伝的要因”に視点をおいてお話させていただきたいと思います。
遺伝的要因はその名の通り親から受け継いだ遺伝子によるものです。近視がない又はあまり入っていない両親から生まれた子どもと中度・高度近視の両親から生まれた子どもを比較すると後者の子どもの方が近視になる確率が高いとされています。
①両親がどちらも近視である
②両親のどちらかが近視である
③両親どちらも近視ではない
①→②→③の順で子どもも近視になりやすい傾向にあると考えられています。①→②の場合は約2倍、①→③の場合は約5倍確率が高くなるそうです。
稀に祖父母や曾祖父母からの遺伝である場合もございます。
視力低下でお悩みの親御さんにお話を伺うと、両親のどちらか又は両親ともに近視が入っているご家庭が増えている傾向にあると感じています。時代の進化とともにあらゆる電子機器も普及し、親世代の方たちも環境要因による近視の進行が進んでいるのではないかと思います。
遺伝子要因による近視については近年、解析や研究が進められているようですが、未だ具体的な原因はわかっていないというのが現状です。近年のお子さまの視力低下について考えられることとしましては、遺伝的要因と環境要因が合わさって近視の進行を促しているということです。
近視の進行が激しく、中度や高度へ達してしまうと将来、緑内障などの失明原因ともなり得る病気へのリスクが高まります。緑内障と診断された場合、生涯治療や定期的な検査を続けなければなりません。そのような大きな病気にならない為にもお子さまのうちから視力低下の治療に努めましょう。
その他にも緑内障の早期発見・早期治療やアレルギー治療などにも努めておりますので、目に関することで何か気になることがございましたらお気軽にご来院ください。
以上 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックでした。