2025.07.14 網膜裂孔網膜剥離糖尿病・高血圧人間ドッグでの異常緑内障
視界に黒い点が見えたら…飛蚊症かもしれません


皆さんこんにちは 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックです
視野の一部が欠ける、視界に黒い点が見える、黒いカーテンのようなものが見える場合、それは飛蚊症と言われる症状です。飛蚊症は、目の硝子体という部分の濁りが原因で、黒い点や糸くずのようなものが視界を漂っているように見える症状です。
このような症状になると失明に繋がる網膜裂孔や網膜剥離などになっているかもしれません。
飛蚊症とは
多くの場合は生理的な原因によるもので心配ないのですが、時に失明につながるような病気が原因になっている病的飛蚊症もありますので注意が必要です。
※飛蚊症は年代に関係なく、広範囲の年齢層でおこります。
飛蚊症の種類について
【生理的飛蚊症】
生理的な要素が原因となる飛蚊症は「加齢による飛蚊症」と「先天的な飛蚊症」の2種類があります。
加齢による飛蚊症は通常硝子体の組成はゼリー状の物質ですが、20歳ごろを過ぎてから硝子体は徐々に濁っていきます。これを硝子体濁といいます。
目に光が入ってきた際にこの濁りが網膜上に影を落とすことによって飛蚊症を感じます。
先天的な飛蚊症は生まれつき飛蚊症を持っていることです。これは、胎児の時期に眼球が形成されていく過程で硝子体内に存在する血管は、通常眼球の完成と共に消失していきます。
しかし、人によっては眼球が形成された後も血管のなごりが残存する方もいらっしゃいます。これが飛蚊症の症状として現れる場合があります。
【病的飛蚊症】
飛蚊症の9割以上が生理的な原因によるものですが、時として怖い目の病気のサインとして飛蚊症が現れる場合があります。病的な飛蚊症の原因となる病気には、網膜裂孔、網膜剥離、高血圧・糖尿病・外傷などによる硝子体出血、そして細菌・ウイルス・アレルギー免疫の異常などによるぶどう膜炎などが考えられます。
このような病気になると、飛蚊症の症状が現れます。これらの症状は失明に繋がる重大な病気です。飛蚊症が続いたり、影の数が増えたり、大きくなったりする場合は速やかに眼科に受診しましょう。
まとめ
生理的な原因による飛蚊症がほとんどですが、中には網膜剥離や網膜裂孔、眼底出血など放置すると失明に繋がるような重大な目の病気の前兆として飛蚊症が現れることがあります。症状がひどくなる前に眼科に受診しましょう。
※当院ではレーザー治療を行っております。
他にもお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。
以上 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックでした
この記事を監修した医師
中村眼科クリニック院長 眼科専門医
中村 富雄
東京医科大学卒。名古屋大学環境医学研究所助手、犬山中央病院眼科医長を経て、中村眼科クリニックを開院。
目のことで心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。
ご不安を和らげる笑顔と誠意をもってお応えします。