2020.12.07
涙の役割~眼には欠かせない分泌液なのです~
こんにちは 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックです
ついに12月に入りましたね。11月でも10月並みの気温の日が多く、過ごしやすい日々が多かったように感じます。さて、12月1日は「映画の日」だそうです。みなさまは最近、映画は見られましたか。明治29年に初めて映画が上映され、数十年経ってから映画産業団体連合が12月1日を「映画の日」と制定したそうです。この日は映画の日を記念して、映画の料金が割引されたり、特別なイベントが行われたりするそうです。映画といえば、最近は鬼滅の刃がとても感動すると話題になっていますね。感動すると自然と涙が出ますよね。本日はそんな『涙』についてお話させていただきます。
涙は映画などで感動したり悲しい時に泣いたりする時のほかにも、現在のような寒い時期につめたい風に当たった時や自転車に乗っているときにも涙は出ます。涙は主に2種類に分けられます。1つは私たちが生活している中で無意識に行われている瞬きによって眼の表面を潤している涙、もう1つは感動したときや、眼に何らかの刺激が加わったときに出る涙です。寒い風に当たり出る涙は「反射性分泌」と言い、風が刺激となり涙が分泌されると考えられているそうです。また、最近では「反射性分泌」の代表例は『ドライアイ』です。瞬きをすることで眼の表面は涙で覆われて、乾燥予防するようになっておりますが、パソコンやスマートフォンなど画面をじっと注視しているときはまばたきが無意識に減少して乾燥しやすくなります。すると、脳が反射的に「乾いているぞ‼涙を流して目を潤せ‼」という命令を出して涙が自然と流れ出ることとなります。
涙には、殺菌成分や免疫成分が含まれており、眼を殺菌から守ったり、異物を洗い流したり眼に酸素や栄養を補給するなどの役割があります。涙はこうしてつくられ、その多くは体内に吸収されます。体内に吸収されるにもかかわらず、涙があふれてしまうのは涙の通り道である鼻涙管に問題が生じている場合があります。その代表的な病気が鼻涙管閉塞症です。鼻涙管が細い赤ちゃんや高齢の女性によくみられます。鼻涙管詰まっている状態を放置しておくとたまっている涙に細菌が感染して涙嚢炎(るいのうえん)という炎症が起こることがあります。そのため涙が出る症状がみられる場合は一度受診されることをお勧めいたします。
もう一つの涙が出る症状には、結膜炎や角膜炎などの感染症、炎症が考えられます。伝染力が強い流行性角結膜炎は他の結膜炎に比べて充血や目やにの症状がひどいのが特徴です。のどの痛みやかぜ症状を伴うこともあります。流行性角結膜炎について詳しくはブログ「眼にも感染力が強い病気があります」をご参照下さい。
その他にもお子さまの視力低下の回復や緑内障の早期発見・早期治療にも努めておりますので、何か気になることがございましたらお気軽にご来院ください。お待ちいたしております。
以上 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックでした