2020.09.28
早期発見・早期治療をするためにも…
こんにちは 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックです
みなさん4連休はいかがお過ごしでしたか。少しずつではありますが、コロナウイルスの感染者も減少傾向にあり、GoToキャンペーンを利用して旅行されたり、実家に帰省された方もいらっしゃると思います。こうした連休だと気が緩みがちですが、対策はしながら楽しむということを忘れてはいけないと思います。
さて、今日は『網膜剥離』についてお話していきたいと思います。『網膜剥離』とは眼球の内側にある網膜(ものを見た時に得られた情報を脳の視神経に伝達するという重要な役割を果たしている)がはがれ、視力が低下する病気です。初期症状として飛蚊症(虫が飛んでいるように見える、黒い点が見える)や光視症(チカチカとした光の点が見える、暗い部屋で稲妻のような光が見える)がみられます。このような症状は生理的にも見られることがあるため、必ずしも網膜剥離になっているとは限りません。その他にも、視力の低下や物がゆがんで見えるといった症状がでることもあります。原因は主に2つあり、1つは加齢によりゼリー状の硝子体が少しずつサラサラした液体に変化し、収縮することにより網膜も一緒に引きずられ、そこに空いた穴から水分が入ってしまうという状態です。もう1つは病気や事故などにより、頭部・眼球への物理的ショックで網膜に孔が開いた状態です。このように網膜に空いた穴や亀裂のことを『網膜剥離』と言います。網膜裂孔を通して網膜の下に水が入り、剥がれた状態が網膜剥離となります。飛蚊症を感じて『あれ?おかしいな』と思わず眼をゴシゴシこする方がいらっしゃいますが、これは網膜剥離をよけいに悪化させますので眼をこすることは絶対に止めて下さい。
上記のような症状があった場合、当クリニックでは瞳孔を開く検査をさせていただいております。瞳孔を開き、眼球の細かいところまで見ることにより、早期発見や早期治療につながります。検査後は光がまぶしく感じられるようになったり、ピントがうまく機能しなくなったりするため、車の運転が非常に危険な状態になります。飛蚊症や光視症など、上記の症状に当てはまるものがあり、不安に感じた方は車以外の手段でご来院いただきたいと思います。また瞳孔を開く検査のほかにも早期治療が必要な場合には、レーザー手術をさせていただいております。レーザー手術とは裂け目周辺の網膜に特定の波長のレーザー光をあて、焼き固めることにより病気の進行を抑える治療です。レーザー手術で進行を予防できなかった場合や、すでに硝子体出血など新興した状態になっていた場合には網膜後位術や硝子体手術が必要になります。そうなった場合は患者様のご希望される病院への紹介状をお渡しいたします。レーザー手術を行った方には経過観察も必要になりますので、定期的に瞳孔を開く検査や視野検査をお願いいたしております。網膜剥離は軽いもので、治療が早ければ後遺症を感じることなく生活できますが、剥離が進行し治療が遅くなった場合、手術をしても視力の障害が強く残る場合もあり、早期発見・早期治療が何より大切です。
そのほかにも緑内障の早期発見・早期治療、お子さまの視力低下の回復などにも努めさせていただいておりますので、何か気になることがございましたら、お気軽にご来院ください。
以上 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックでした