2024.08.05
コンタクトレンズの正しい洗浄方法は??
みなさん こんにちは 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニック です
余談
8月に入り、猛暑日が続いています。みなさん熱中症には気をつけてこまめな水分補給をとりましょう。
さてコンタクトレンズの洗浄には様々な方法があることを知っていますか?
コンタクトレンズには、ハードタイプとソフトタイプがありますが、今回はソフトコンタクトレンズの正しい洗浄方法についてお話していきます。
ソフトコンタクトレンズの洗浄方法
ソフトコンタクトレンズを洗浄するときは、以下に気をつけましょう。
・水道水は使用せず専用の洗浄液を使う
・擦り洗いで汚れや微生物を落とす
・つけ置きをして消毒・保存
ソフトコンタクトレンズの洗浄方法のほとんどが擦り洗い▶︎すすぎ洗い▶︎消毒・保存という手順になります。
また、水道水を使用して洗浄してしまうと十分な汚れが落とせず、眼障害のリスクを高めてしまうため、注意しましょう。
なぜ、水道水の使用がダメなのか?
ソフトコンタクトレンズの洗浄で水道水を使用してしまうと、水中に生息するアカントアメーバや他の微生物が付着し、眼感染症のリスクを高めてしまうからです。
ソフトコンタクトレンズは、種類によってコンタクトレンズの使用期間が異なります。
2WEEKタイプは2週間でコンタクトレンズの交換を行い、1MONTHタイプは1ヶ月で交換、1DAYタイプは、1日使い捨てのため洗浄は不要です。
一定期間同じコンタクトレンズを使い続けるタイプは、コンタクトレンズを外した後、毎日のレンズケアが必要です。
ソフトコンタクトレンズの洗浄液には、洗浄液1本で洗浄・すすぎ・消毒・保存の4ステップを行うことができるMPS(マルチパーパスソリューション)と、つけおき洗浄の過酸化水素タイプが主流です。
ソフトコンタクトレンズのケアに慣れていない方は、誤用の少ないMPSから始めることをおすすめします。
擦り洗いで汚れや微生物を落とす
ハードおよびソフトコンタクトレンズの洗浄液は、全て擦り洗いが必要です。
擦り洗いは、目の分泌物であるタンパク質や脂質を落とし、また微生物も1000分の1程度に減らすことができます。
正しい擦り洗いの方法は、コンタクトレンズを外した後、MPSでコンタクトレンズをすすぎ洗いします。その後、手のひらにMPSを数滴たらし、コンタクトレンズの両面を各々20秒ほどこすり洗いをしましょう。
つけ置きして消毒・保存
擦り洗いをした後は、コンタクトレンズを洗浄液につけて消毒・保存を行います。
MPSの場合は、擦り洗いしたコンタクトレンズをすすいだ後、レンズケースにMPSを満たし、一定時間以上つけおきをして消毒・保存をします。コンタクトレンズを装着する時にはMPSでもう一度、すすぎ洗いをしてから付けましょう。
過酸化水素タイプの場合は、擦り洗いしたコンタクトレンズを専用のケースに入れて、洗浄液を満たします。(中には、洗浄液を入れた後、中和剤を入れる製品もあります。)一定時間つけおきをして消毒・中和・保存をします。コンタクトレンズを目に付けるときは必ずMPSですすぎ洗いをしてから付けましょう。
※過酸化水素タイプは、使用する製品のつけおきをする時間(中和時間)を必ず守りましょう。
中和できていないコンタクトレンズを誤って付けてしまうと激しい目の痛みが生じ、角膜に障害を引き起こす可能性があります。最悪の場合、失明する危険性もあるため、注意が必要です。
コンタクトレンズケースのお手入れ
コンタクトレンズのケアが十分だとしても、コンタクトレンズケースのケアが不適切だと感染症の原因になってしまいます。
保存液は毎日新しく交換し、その都度、レンズのケースを洗浄・乾燥させましょう。また、レンズケースを定期的に新品へ交換することも重要です。
まとめ
コンタクトレンズの洗浄方法は擦り洗いが一番重要です。洗浄方法を誤ってしまうと、眼障害のリスクを高めてしまうため、正しい洗浄方法を知って丁寧にケアを行いましょう。
最後に
当クリニックでは緑内障治療やお子さまの視力低下の回復、アレルギー治療などにも努めております。目のことで何か気になることがございましたらお気軽にご来院ください。
以上 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックでした
この記事を監修した医師
中村眼科クリニック院長 眼科専門医
中村 富雄
東京医科大学卒。名古屋大学環境医学研究所助手、犬山中央病院眼科医長を経て、中村眼科クリニックを開院。
目のことで心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。
ご不安を和らげる笑顔と誠意をもってお応えします。