2025.01.13 コンタクト角膜潰瘍
コンタクトを使用している方ご存知ですか?〜コンタクトの使用による病気〜
皆さんこんにちは 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックです
みなさんは角膜潰瘍(かくまくかいよう)という病気を知っていますか?
主にコンタクトを使用されている方がなりやすい病気なのですが、今回はこの病気についてお話ししていきたいと思います。
角膜潰瘍ってどんな病気?
外傷や、ウイルス・細菌感染を起こし角膜の組織が表面から欠損していく疾患です。 角膜の病気としてはかなり重症で、すぐに治療をしなければなりません。
何が原因?
多くは外傷・異物飛入・コンタクトレンズによる障害など、外的な要因で起こります。 また糖尿病(糖尿病の眼の合併症としては網膜症がよく知られていますが、実は糖尿病の方は普通の人と比べて角膜の上皮が脱落しやすくなります)や、ドライアイによる角膜の上皮障害、角膜ジストロフィーなどの内的な要因でも起こります。
自覚症状
炎症が起こり、激しい目の痛みを感じます。
痛みに伴って大量に涙が出て、黒目を囲むように白目も充血し、炎症が続くと角膜は次第に濁って潰瘍ができます。
患者さんの中には、上記症状に加え、「鏡で見て、黒目に白い点がある。」と言われる方がいます。この『黒目に白い点がある。』というのは、角膜の感染症や炎症で現れる症状です。
また、潰瘍が深くなって角膜に穴が開くこともありますが、これを「角膜穿孔」といい、場合によっては失明することもあります。
治療方法
①細菌感染の場合
原因となっている菌を調べ、その菌に対して最も有効な抗生物質(抗菌薬)の点眼が必要です。症状が強い場合は、同時に、抗生物質の内服薬も必要です。場合によっては、病巣を削り落とす外科的な治療が必要になることもあります。
②真菌の場合
体調不良や免疫力が低下している時は、カビの仲間の真菌による感染症で起きることがあります。この場合は、抗真菌薬の点眼と内服が必要です。真菌による感染症は重症化しやすく、早期の対応がとても重要です。
抗真菌薬の内服は、6か月間など長期にわたって続ける必要があるため、薬に対するアレルギーや、肝機能・腎機能障害を起こさないように、定期的にチェックしながら使用します。
まとめ
コンタクトレンズを使用されている方は、角膜潰瘍という重症な病気を起こす可能性があるため使用方法には十分に気をつけましょう。
また、角膜潰瘍の治療は、ばい菌の種類によって非常に難しいことがあります。痛みや充血などの症状、『黒目に白い点がある。』というのに気づかれた方は、早目に眼科を受診しましょう。
最後に
当院ではその他にも緑内障の早期発見・早期治療やお子さまの視力低下の回復も行なっております。目に関することで気になることがございましたらお気軽にご来院ください。
以上 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックでした
この記事を監修した医師
中村眼科クリニック院長 眼科専門医
中村 富雄
東京医科大学卒。名古屋大学環境医学研究所助手、犬山中央病院眼科医長を経て、中村眼科クリニックを開院。
目のことで心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。
ご不安を和らげる笑顔と誠意をもってお応えします。