2022/12/05
皆さんこんにちは 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックです
先日、北京オリンピックが閉幕しましたね。今回もコロナ禍での開催となり、開幕前から開催地となった北京では厳戒態勢が敷かれ、日本だけではなく世界各国が取り上げていました。コロナ対策として注目された『バブル方式』。接触は最低限、外出も制限、徹底された消毒など北京の様子をテレビで見ると今までに目にしたことがないほど厳しい対策がされているなと感じました。世界の平和の祭典という本来であれば世界中の人々が応援し、楽しむことのできる行事であるのに、感染症という恐ろしい病気が常に隣り合わせの中での開催だったと思うと、とても気持ちが複雑になります。そんな中、我々にとって特に日本人選手の皆さんの活躍はやはりこのコロナ禍でキラキラとした嬉しいニュースであったことは間違いないと思います。選手の皆さんに限らず感染力の強いオミクロン株が流行するこのコロナ禍に開催されたオリンピックはとても不安であったと思います。そんな中で自分のベストなパフォーマンスがしたいと意気込み、このオリンピックで披露してくださった世界中の選手の皆さんには感謝しなければならないと思いました。今回も素敵なオリンピックを見せていただき、ありがとうございました。そう伝えたいです。
さて、今回はそんなオリンピックにちなんで冬のスポーツに関するお話をさていただきたいと思います。今回は題名にもあるように冬の競技をする際、なぜゴーグルやサングラスをするのかという話題について書かせていただきたいと思います。今回はお子さんも学べる内容になっているかと思いますので、よろしかったらご一緒にお読みください。
では本題に入ります。なぜスキーやスノーボードをする際にゴーグルをするのか?そもそも着用する必要あるの?と思ったことはございませんか。確かにゴーグルやサングラスがない方が雪山の景色も綺麗に見ることができますよね。しかし、結果から申し上げますとゴーグルやサングラスは“必ず”という言葉がつくほど着用していただきたいグッズです。なぜそこまで必要なのかと言いますと、理由はいくつかございますが大まかに『目を守るため』です。いくつかある理由を今からお話ししていきますね。
1つめはケガから守るためです。これはどのスポーツにもつきものですが、スキーやスノーボードでも他のお客さんとぶつかってしまった、何か異物が目に入るまたは当たるということが起こるかもしれません。100%何もなく無事に過ごせる保証はありません。念には念をという気持ちで装着しましょう。
2つめは紫外線から守るためです。雪山で紫外線?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。紫外線というと夏の暑い時期を想像される方が多いかと思います。しかし、夏場よりも雪山の方が強い紫外線が我々には当たっているのです。私も初めて知ったときは驚きました。
調べてみると普段から私たちが歩いているコンクリートや公園にある芝生、海や川・プールなどの水面よりも桁違いで反射率が高かったです。目の症状の一種に『雪目』という症状があります。『雪目』というのは雪眼炎とも言われ、雪面から反射される強い紫外線を長時間浴びることにより、角膜の表面に炎症が見られる病気です。症状としましては、目の痛み・充血・涙がでる・異物感・光がまぶしく感じるなどです。強い紫外線は角膜にとどまらず、網膜や水晶体まで達し、白内障の進行に拍車をかけてしまう可能性もありますので、注意していただきたいと思います。
この症状でもう一つ知っておいていただきたいことがあります。この病気は症状がすぐに現れません。夏場の日焼けと同じように数時間後に症状が現れます。その場では「何ともない、大丈夫だ!」と思っていても後々症状が起こる可能性がございますので、お気をつけいただきたいと思います。
3つめは雨や雪、風から目を守るためです。まぶしいから晴れの日だけゴーグルやサングラスを装着すればよいわけではありません。2つめの理由にも書いたように、確かに紫外線から守るという意味もあります。晴れの日に比べ紫外線は弱いとは思いますが、雪や雨で見通しが悪くなることもあります。目に直接雨や雪が当たると、目が開けられなくったり、風が直接目に当たると反射的に涙がポロポロ出て視界がにじんで見えにくくなったりする可能性もありますので、どんな天候でもゴーグルやサングラスは装着するようにしていただきたいと思います。
いかがでしたでしょうか。ゴーグルやサングラスの大切さがわかっていただけたら幸いです。このシーズン、スキーやスノーボードなどを楽しみにお出かけされる方々には安心・安全に楽しんでいただきたいと思います。
帰宅後、何か目に違和感があるかも…と気になることがございましたら、お気軽にご来院ください。その他にも当クリニックでは緑内障の早期発見・早期治療やお子さまの視力低下の回復、アレルギー治療にも努めておりますので、そちらの点でも気になることがございましたら、一度ご来院いただきたいと思います。今回はいつも以上に長くなってしまいました。最後まで読んでくださりありがとうございました。
以上 千種区 本山の眼科 中村眼科クリニックでした
東京医科大学卒。名古屋大学環境医学研究所助手、犬山中央病院眼科医長を経て、中村眼科クリニックを開院。
目のことで心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。
ご不安を和らげる笑顔と誠意をもってお応えします。